海辺のヴィラ

頭の中は夏のことばかり 夏季限定ブログ

7月1日

3限の教室のドアを開けたら人っ子ひとりいなかったので、思わず笑ってしまった。

先週休んだので全く知らなかったが、どうやら休講らしい。久しぶりにやられた!

友達がいないとこういうことが起こりがちだ。

1時間ちょっとの空き時間、図書館で過ごすことにした。

うちの大学の図書館は寒い。季節を問わず寒い。

年がら年中クーラーがかかっているのか、風通しがめちゃくちゃ良いのか。

今日はアホみたいに暑いので、涼むのにはもってこい。

涼みながら、数日前から読んでいた本を読み切った。

鷺沢萠帰れぬ人びと

普通の小説なら2〜3日で文庫一冊読めるのに、翻訳文学は1ヶ月くらいかかってしまう。なぜなんだろう。

外国文学をやっている身としては、致命的なハンデだ。

最近はドストエフスキーの『地下室の手記』を読んでいるが、全然読み終わらない。

 

7月になった。

夏ってなんだろう、夏っぽいってどういうことだろう、と7月になると毎年考える。

昨日彼氏と「夏休みごっこ」をした。したというか、意図せずやっていた。

わたしね、小学生中学生のいかにもな夏休みに憧れててね、ラジオ体操行って、学校のプール行って、友達んちでひたすらゲームしたり何をするでもなくダラダラしたりして、っていうのを毎日やりたいの、と言ったら、彼氏は実際にそういう夏休みを過ごしてきた少年だったらしく、色んな話をしてくれた。

彼氏が小学生の頃苦心して河原でエロ本探しをした話とかを、公園のブランコを漕ぎながら、延々と聞いていた。

わたしは授業が、彼はサークルの集まりが始まっていたのに、時計を見ないふりしてひたすら喋っていて、あの瞬間、わたしは女子大生ではなくて、もっと幼い頃の心持ちになっていた。

あれ、今わたし制服着てる?と思ったくらいだった。

特別なことのない、ただ膨大な時間が流れていく夏休みが憧れだと話しながら、それに近いことを大学傍の公園でやっていた。

メタってやつだな、これ、と後から思った。

夏休みごっこがあまりにも楽しかったので、今年の夏はきっと良い夏になるのでは、いやなるよね、きっとできるよ、と確信した。

(でも、「今年は良い夏になる」と思わない年なんてないし、悲しいことに良い夏にならない年の方が多いのだ。)

 

さっき、すごい発見をした。

なんと、今年の夏は10代最後の夏らしい。

高校生最後、とか学生最後、への思い入れは強いけれど、10代とかどうでもよかったので、全く気付いていなかった。

でも良い響きだな、「10代最後の夏」

表紙が永井博だったので買った今月のBRUTUSに、TUBEの前田亘輝の短いエッセイが載っていた。良かった。前田亘輝は、夏を待ちきれないって。

わたしも、今はちょっとそういう気分だ。

だから、今日は日傘を買って、TSUTAYAカードの更新をしてTUBEのベスト盤を借りて、夏の小説を探して……いっぱい夏の準備をしよう。そう思うけれど、あと5分後にはロシア語の授業が始まってしまう上、夕方からはバイト。しがない女子大生なのでした。